2011年06月13日

Cさんの場合。

今回は、新たにCさんにご登場いただきましょう。
Cさんも、入塾直前の英語の点数が一ケタ台前半という、なかなかの兵(ツワモノ)でした。

私は、こうしたケースは嫌いではありません。
平均点の生徒を50点満点近くまで引き上げる事は、確かに魅力的な事ではありますが
「右も左も分からずに、茫然自失の状態に陥っている」生徒たちを
その悪魔の迷路から救い出し、さらには人並み以上のレベルに成長させる事には
もしかしたら、より多くの快感を感じているのかもしれません。

なぜならば、それは
「英語とは本来『頭』で覚えるものではない。」
したがって
「勉強の仕方しだいでは、誰でも頭のいいヤツに勝つことができる」
という私の持論の正当性を証明してくれる事になるからです。

10点にも満たない生徒が、ある日平均点を大きく上回っていたとしたら・・・
それって、なかなか刺激的な話ではないでしょうか?
(後日談になりますが、Cさんは最近のテストでは30点に近い20点台を取りました。
 入塾後1ヵ月半のことです。)

・・さて、Cさんの話に戻りましょう。
Cさんも、入塾直後は例によって、教科書の音読・暗唱から始めてもらいました。
取りあえず教科書を覚えて、テストの点を上げてもらうためです。
しかし、点数は上がっても常にある問題点を抱えていました。
文法の基礎が分かっていないのです。

そこで、通常のトレーニングと平行して
文法の基礎を固めるトレーニングをする事にしました。
しかしそれは、文法の説明を繰り返す事ではありません。
私の教室では、文法の学習ももちろん行います。
しかし、文法用語を用いての文法の説明はほあまりしません。

≪ エ?文法の説明をしないで文法を教えるって?
そんなことがどうして出来るって言うのよ!
アンタの言う事は、どうにも間尺に会わない事ばかりだわ!face09 ≫

・・・まあまあ、そうおっしゃらずにicon10・・・。

確かに、お説はごもっともかも知れません。
分からないところを分かりやすく説明して理解させれば
それで問題は解決するはずだし、それこそが塾の役割ではないかと・・。
普通はそう考えるのが正しいのかもしれません。

しかし、私の経験の限りを振り返って
文法が分からないという生徒に、文法の公式や用法を説明したところで
それで分かるようになったタメシはないのです。

≪ それはあんたの説明が下手だからじゃないの?
アンタこそ、説明のしかたをもっと勉強したらどうなのよ!face09face09 ≫

・・・今日はなかなか手厳しいですね。
何か気に障ることでも申し上げたのでしょうか?face07icon10

しかし、よく考えてみてください。
それで分かるのなら、学校の先生の説明でとっくの昔にに分かっているはずではないでしょうか?
学校では、文法の説明などは何十回もしているはずです。
それでも分からなかったことが、塾や予備校で説明されたら分かるようになった・・
そんなことは常識的にはありえないのです。

誤解している方もいらっしゃるかもしれませんが
学校の教師とは、どこに出しても引けを取らないプロ中のプロの集団です。
そのプロ中のプロが唾を飛ばして説明しても分からないものを
ちょっと別の角度から説明したら、見違える程分かるようになった・・
などということは、どう考えてもありえない話ではないでしょうか?

分からない生徒は、「何が分からないのかも分からない」のです。
質問をしたくても、何を質問したらいいのかが分からないのです。
「分からない」とは、そういうことなのです。

では、どうすればいいのか?
「どこが分からないのかも分からない」と答える生徒に
どのように納得させればいいのでしょうか?

一つだけ方法があります。
それは、「文法」を「文章」で覚えさせることです。

・・・といっても難しいことではありません。
それぞれのテーマ(例えばbe動詞とか)に関する例文を1ページのシートにまとめ
後は、ただひたすらその例文の暗唱練習を繰り返せばいいのです。

目標は「かまないで暗唱できる」ようになるまで。
文の構成によっても違いますが、目安としては1分くらいでしょうか。
大体30分~1時間くらいで、目標に到達します。

≪エ?それだけでいいの?≫

と驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが心配要りません。
たったこれだけのことでいいのです。
前述したAさんも、このトレーニングをして、
2年間分からなかったbe動詞を、その日のうちに解決しました。



Posted by 007 at 22:17│Comments(0)
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Cさんの場合。
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