2011年06月04日

言語中枢とは?

さて、「言語中枢」などという言い方をすると
何やら大袈裟な言い方に聞こえるかもしれませんが、じつはそうでもありません。

例えば、皆さんは普段の日常生活の中では日本語で考え、日本語で会話をしています。
つまり、皆さんは無意識のうちに日本語的な思考回路を日々フルに活用しているのです。

では皆さんはその日本語的思考回路を
どのようにして身につけたのでしょうか。
何か特別な訓練をしたのでしょうか。

いいえ、違います。
日本語を覚えるために特別な訓練をした日本人はいません。
人間の脳の中には「言語中枢」というものがあり、
ごく普通に日本で生まれ、日本で育っていれば
自然に日本語(的思考回路)が身につくようになっているのです。
言い換えれば、脳の仕組みがそのようになっているのです。

(参考;言語中枢とは)
http://www.brh.co.jp/seimeishi/1993-2002/05/ex_1.html
http://square.umin.ac.jp/sawamura/anatomys/frontal.html

では日本語を司る言語中枢と
英語を司る言語中枢とではどこか違うのか?

そんなことはありません。
たとえば、皆さんは日本に生まれ日本で育ったので日本語がペラペラになりましたが
もし英語圏で生まれ英語圏で育ったら英語がペラペラになったはずです。

これは、同じ言語中枢が日本語にも英語にも対応していることの証拠ではないでしょうか。

人間の脳とはなかなか見上げたものではないでしょうか。
言語体系や文法構造は全く異質な日本語にも英語にも
必要に応じてそのどちらにも自由自在に対応するのです。
まさにスーパーマンであると言わねばなりません。

お気づきでしょうか?
そのスーパーマンがあなたの脳の中にもいるとしたら・・・
その超人的な力を有効に使わない手はないはずです。



☆彡☆彡☆彡

では、英語の成績が悪い人は、この言語中枢の発達が遅れているのでしょうか?
いいえ、そんなことは決してありません。
「遅れている」のではなく、「使い方」が間違っているのです。
または「使っていない」といった方が正確かもしれません。
言葉の勉強をする上で
本来、一番の助っ人であるはずの脳の働きが十分でなかったとしたら
成績が上がらないのも無理はありません。

この言語中枢という脳の機能は誰の頭の中にも存在し
適切な刺激さえ与えられれば、ちゃんと機能するようになっています。

しかもそれは、他の教科の成績が悪くても関係ありません。
数学がだめでも社会が苦手でも、英語だけはまた別な話なのです。
なぜならば、言語を司る脳の部位は
他の機能を司る部位とは独立して活動しているからです。

例えば
「あの子は数学は全くダメだけど、絵を描かせたら天才的だ」
とか
「勉強は何の教科も苦手なのに、運動神経は飛びぬけている」
・・なんてことは普通にある話です。
どうしてこんなことが起こるのかというと
それぞれを受け持つ中枢神経が独立して活動しているからなのです。

英語もその例外ではありません。
数学や理科やその他の教科が苦手でも
言語中枢というスーパーマンを上手く利用すれば
英語を得意科目とすることさえ、不可能ではないのです。

では、その「言語中枢」を刺激し
英語的な思考回路を身につけるためには何をしたらいいのか?

それがまさに多くの英文を音読し、暗唱することに他ならないのです。

≪え?音読・暗唱でその「言語中枢」とやらを刺激するって?
 そんなことで「言語中枢」が活発になるって言うの?emoji32emoji04

そうです。
そんなことで「言語中枢」が活発になるのです。
と言うより、「これ以上の方法はない」と言ったほうが正確かもしれません。

何故ならば・・・

英語であれ日本語であれ、人類の言語の歴史を振り返ってみれば
「文字」が発明されるよりはるか昔に「音声」の体系としての言語が存在していました。
私たちの祖先は、「音声」を出すことで脳に刺激を与え
脳を進化させることで言葉のメカニズムを創造してきたのです。
そしてその記憶は私たちの潜在意識の奥に深く刻み込まれ
言語の「土台」として子々孫々に脈々と受け継がれてきたのです。

お分かりでしょうか?
「声に出して」「口」で覚えること(音読・暗唱すること)は
その土台に直接アクセスし、言語を発明した脳の創造力と繋がることに他ならないのです。

音声を出すことでその太古の脳のメカニズムを呼び覚まし
数万年にも及ぶ長い下積みの間に潜在意識の中に蓄積されてきた
ある神秘的なパワーに灯をともすことになるとしたら
「奇跡の大逆転」の鍵はあなた自身の中にある、ということにならないでしょうか。


このブログでは、テストで10点も取れなかった「英語落ちこぼれ君」が
教科書の音読・暗唱だけで大逆転をしたいくつかの例をご紹介しましたが
これは決して、単なる落ちこぼれ対策ではありません。
現在東京大学大学院に在籍中のD君も
あるテキストを1冊暗唱することで、英語に開眼したのです。

また、日本で有数の外国語大学においても、
リンカーンやケネディの演説を学生に暗唱させることは
英語のレベルをさらに洗練させるための有効な手段として常識となっています。

言い換えれば、音読・暗唱は、何を隠そうじつは英語の『英才教育』である
といっても過言ではないのです。



Posted by 007 at 20:48│Comments(0)
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